設計士の自宅マンションリノベ日記設計士
2022.03.26
設計士の自宅マンションリノベ日記vol.9~工事編①~
「設計士の自宅マンションリノベ日記vol.9 ~工事編①~」
弊社若手設計士の自宅マンションリノベ日記を連載しているブログです。
筆者がその設計士です。
このブログでは、マンションリノベを実際に進めながら設計者目線での注意点や失敗談など、赤裸々に、堅苦しくない形でつづっていこうと思います。
マンションリノベを考えておられる方、興味がある方に少しでも参考になればと思います。
9回目の今回は、「工事編①」として、解体からなどの工事序盤の様子をお伝えします。
工事の工程は現場ごとに異なりますが、このブログでは僕の家が出来上がっていく順番通りに書いていきます。
まず工事着工をするとすぐに「解体工事」が始まります。
初日からわーっと職人さんが来て、解体作業を始める瞬間は「始まった感」がすごいです。
約1週間弱で解体工事は完了し、コンクリートがむき出しの状態になっていきました。
この解体工事が終わりスケルトン(コンクリートむき出し)の状態になると、まず行うことは、建物が想定通りになっているかの確認です。
以前のブログに書いたように、思ってもいないところにモルタルが敷き詰められているなんてこともあります。
「梁の位置やサイズが全然図面と違うやん」ってこともあります。
天井のダクトや給水管なども「あれれ」ということがあります。
その想定外を計画図面に合うように調整したり、計画を変更したりをこの時期に行います。
スケルトンとはこんな状態↓
ちなみに、僕はこの解体された状態がすごく好きです。
普段見えないものが見えていてワクワクします。
なので、妻に「この状態面白いから、同じマンションの人に見せてあげたら喜んでもらえないかな?」と相談したところ、「恥ずかしいから絶対しないで」と注意されました。
という訳で、なかなか見れる機会はないので、ぜひリノベをされる方はこの時期に現場に行ってみてください。
そんなこんなしているうちに、「墨出し」という工程に入ります。
「墨出し」とは、大工さんが壁を立てる位置に線を引いていく作業です。
本当に墨を打ちます。
墨つぼという器具を使い、墨を染み込ませた糸を張って、ピンッとはじいてコンクリートのスラブの上に墨の線を引いていきます。
墨出しの様子↓
図面に書かれている寸法通りに線を引いていき、壁を立ち上げる準備をしていきます。
図面に書かれているものを実際の大きさにしていく最初の工程です。
床、壁、天井に墨の線が引かれている状態になると、だいぶ空間のイメージができるようになります。
そして、この「墨出し」が終わると、すぐに壁の下地工事に入ります。
この辺りから現場はばーっと動き出します。解体から、壁天井の下地完成まではあっという間に出来ていきます。
なので繰り返しになりますが、写真にあるような状態は非常に短い時間しか見られません。
希少価値高めですので、機会があればぜひ。
次回は壁を立てていく様子をお伝えしていきます。